幸せ行きのチケット

「ごめん、友利先に行ってて。担任に呼び出し。」

「うん。分かった〜。頑張ってね。」

授業が終わった後、担任に呼び出しされたことに気付き、職員室に向かった。

以外と担任の話は短く、

『宿題出せって言っただろうがぁ!明日まではセーフにしてやる。』

これだけ言われて終わった。

職員室を出ようとした時、落とし物箱という、小学校とかにあるような箱が目に映った。

前、お気にのヘアピン落としちゃったから、入ってるかも。

そう思い、箱を覗いた。

「ん〜、ないなぁ。………………………あ!」

自分の物は見つからなかったが、代わりに特別なものが見つかった。

「祐輔の…キーホルダー………。」

この場合友利に渡すのが1番だ。

……でも……。

自分で渡しに行きたいと思った。

別に、見つけた人が渡しに行くぐらいいいじゃんか。

いちいち友利に頼んでたら可哀相だもんね。

………。

言い訳なんて、したくないんだけどな…。