幸せ行きのチケット

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友利を置いてきちゃった。

祐輔の姿が見えたので、ついつい担任の話しをすっぽかしてしまった。

「亜由美、友利は?」

「あ、友利はリレーのことで相談じゃないかな、先生に。」

「あ、そう。俺さ、トイレ行ってくるからどっか場所とっといて。」

「あ、うちもトイレ行くわ〜。」

友利がいないから、祐輔と少しでも傍にいれる。

祐輔が私よりも友利のことを好きなのはもちろん分かってる。

私なんか眼中にないんだって分かってる。

けど、気付いてほしい。

小学生の頃のこと。

あれが私なんだって気付いてほしい。

友利には悪いって思ってる。

けど、私の初恋の人なんだよ。

すごく、大切な人だったんだ。

ごめんね、友利。