幸せ行きのチケット

スポ大当日。

いきなり1組は負けていた。

障害物競争みたいなやつで負けてた。

私と亜由美がトイレから戻ってきた時には、もうかなり差があった。

「優勝するには、うちらが勝つしかないね。」

「…だね。」

学年5クラス中、現在3位の1組は、かなりやる気なしの馬鹿ばかり。

始めは、『絶対優勝だ!』とかなんとか言ってたくせに、初回から3位になったぐらいでやる気失ってる。

先生はそんなみんなに喝を入れてるみたいだけど、生徒の大半は聞いてない。

私達が走るリレーは、スポ大の最後。

最後の方が、勝ったときにすごく盛り上がるからとかいう理由で。

だから余計に緊張しちゃうんだけどね…。