幸せ行きのチケット

警察署に連れていかれた俺は、悔しさを隠せなかった。

捕まるのが早すぎるよな。

俺、卒業できんのかな。

しかも友利に心配かけちまうし。

これじゃ友利を守れねぇじゃんかよ。

「真鍋。お前、酒飲んでたか?」

何年牢屋にいなきゃいけねぇんだろう。

飲酒運転だろ?

ん…、二年かな。

「おい、真鍋!聞いてんのか?お前香水きついからわかんなねぇんだよ。…ったく、男が香水なんてつけやがって。」

香水?

俺香水なんて付けてねぇぞ。

でも匂いは確かに香水だ。

……友利か。

友利が香水を付けてくれたのか。

万が一飲酒だとばれないために。