幸せ行きのチケット

「祐輔。お待たせ。」

暗い中でも目の前の祐輔の顔がはっきりと見える。

本当に真剣な顔をしていた。

少し緊張しながらも、祐輔の隣に黙って座った。

「………友利。昨日の話。俺ちゃんと考えた。真剣に考えて、今その結果を伝える。」

「うん。」

「その前に一つ、質問していいか?」

「うん、いいよ。」

「もしお前を守ってやれなかった時、友利は俺にもう一度チャンスをくれるか?」

「……………うん、もちろんだよ。あなたのチャンスは沢山ある。だから必ず私を守ってよ。」

そう言った時、祐輔は急に私を抱きしめてくれた。

強く。

そして、少しだけ震えながら……。

「……ヤンキーなることは簡単じゃねぇぞ。」

「うん。」

「…バイクだって、運悪いと事故とか起きたりするんだぞ。」

「分かってるよ。」

そう言うと、祐輔は私の顔を見て一言言った。

「………仕方ねぇ。それならまずは俺と一緒に走りにいくぞ!」