幸せ行きのチケット

「ありがとう、千夏さん。」

「うん。また遊びにきてよ。あの人も私だけじゃ退屈だから。(笑)」

「うん。それじゃ。」

俺は全速力で走り出した。

家に帰る途中、友利のことを考えた。

俺は友利のことを守ってやれるのか?

俺は友利が安心して身をゆだねられる程の男なのか?

そう思う自分はなんだか情けなく感じた。

女一人守れねぇ男は男じゃねぇよな。

「友利〜!愛してるぞ〜!」

ぐちゃぐちゃになった思いは叫びとなり、少しずつ恥ずかしい思いに変わった。

周りを通っていた人は俺をちらみしている。

でも俺は幸せに思えた。

愛する人がいることが、本当に幸せに思えたんだ。

今も、これから先も…。