幸せ行きのチケット

ねぇ祐輔。

実はね、祐輔が事故に会ってよかったって思ってるんだ。

じゃなかったら、祐輔に会うきっかけをつくれなかった。

そして、こうやって楽しく話すこともできなかった。

本当はそんなこと思ったらいけないのに、私はそう思ってしまうんだ。

最低だよね。

私は本当に嫌な女だよ。

「なぁ友利。そのさ…あいつとはどうなった?」

「え?」

一瞬理解できなくて戸惑ったが、すぐに並木君のことだと気付き、私は話し出した。

「並木君とはね………祐輔が事故った日に別れたよ。」

「そっか……。」

「うちが振ったんやて。」

「…マジで?」

「うん。………祐輔のこと……あきらめきれんくてさ。」

祐輔が亜由美と付き合って、私は一人になったあの時。

祐輔に捨てられた悲しみを紛らわそうと、並木君と付き合うことにした。

本当は付き合うなんて考えてもいなかったのに、彼氏に捨てられた私は無理に頼れる人をつくってしまったんだ。

並木君はもういない。

今私の隣にいるのは、真鍋祐輔。

私の本当の彼氏。

私の大切な人。