幸せ行きのチケット

泣き目を気にしてトイレへと急ぐ。

本当はそんなことどうだっていい。

私が傷つけた並木君は大丈夫だろうかと心配になる。

恋愛には出会いがあるなら必ず別れはある。

それを承知でみんなは恋をする。

でも私はバカだった。

好きになって、付き合えばずっと続くだろうと。

そんな考えを持ち、私は祐輔に出会った。

その考えが間違っていることに気付いた時、私の隣にはもう祐輔はいなかった。

並木君に出会い、祐輔を忘れようと頑張った。

でも……無理だった。

私は恋愛の恐ろしさに気付いてしまったんだ。

祐輔に会いたい。

ただ会いたい。

そして、心から謝りたい。

今すぐ会いたい。

祐輔………祐輔。