幸せ行きのチケット

キスの終わりが寂しいようで、二人の唇がゆっくりと離れた。

顔を見合わせて笑顔になる。

幸せの時間は、並木君と一緒にいれる時。

笑顔でいれる時。

だけどまだ私は、何かを引きずったまま。

私の心の中にいる人はまだ離れてくれない。

頭の中にも染み渡り、それはもう、一生消えることのないもの…。







一日が終わる頃、私はベッドに潜りこみ、携帯を見つめていた。

毎日鳴る祐輔からの着信。

いっそのこと着信拒否にでもしようかと迷った。

苦しい気持ちを早く無くしたくて。

でもできなかった。

もし着信拒否にしたら…。

これで私と祐輔の、細いたった一本の糸が切れてしまうと思ったから。