幸せ行きのチケット

「そうなんですか…。」

「君は?」

「私は…、親と喧嘩しちゃって、なぜかここに着いてしまったってことかな。」

「俺もあるよ、そういうこと。本当にマジでムカついたな、あの時は。醤油取ってくれっていってソース取るから親父は。『なんでソース取るんだよ』って言ったら、『これ醤油だろ〜!』って怒鳴られた。確かによく見たら醤油だった。」

なんか、以外にバカなのこの人?

普通に醤油とソースは間違えないからぁ。

「ねぇねぇ。」

男の人に言われて振り向いた。

それが初めてその人を見た瞬間だった。

私は、もうその人にくぎづけだった。

初めて感じた。

これが、一目惚れということを。