帰ってから、親に今日あったことを一応話しておいた。
お母さんは心配性だから、大げさには言わなかった。
その日はその後も、別にいつも通りに過ごした。
だけど、次の日また、異変があったのだ。
朝起きて、2階の部屋から1階のリビングまで降りる階段で目眩がして、また倒れてしまったみたいだ。
お父さんの声が少しだけ聞こえた気がした。
「未来!未ら…!」


気がつくと、そこは病院だった。

「気がついたの?未来!?」
そう言って私の顔を覗いたのは私のお母さんだ。
お母さんは慌ててナースコールを押していた。
私は、「本当にお母さんは心配性だね。」
なんて、おどけてみせた。