【同性愛】それでも好き



「…あ、龍!よかった~何処行ったかと思ったよ」


教室につき入って行くとすぐにケンジが俺の姿を見つけて声をかけた。ゆっくりと俺に近づいて俺の肩をポンポンと撫でてくれる。


「龍ちゃん?どうしたの?俯いて…頭痛い?」



ほら、やっぱり…ケイが心配してる。俺ってすっげーいいヤツを友達に持ってるよな。


「龍…、あの子は?」


「っ!」


体が勝手に反応する…もう関係ないのに…。



俺がこんな風に俯いてるからみんな変に心配してんじゃんか…いつもみたいに笑えよ俺!
笑って…笑って、なんでもないって言えよ!


自分にそう言い聞かせゆっくりと顔を上げた。いつものように口角を上げて、ケイとケンジとふざけて笑うみたいに…



「…龍?」



「なんでもねーよ」


「龍ちゃん、泣いてるの?」