浅葱色の君へ



「おめぇ、よく見たら
いいツラしてんじゃねーか
ちょっとこっちこいよ」

ーーー…歩き出せなかった


私が歩き出そうとしたら

男が手をつかんで来たのだ


あぁ、どんどんめんどくさくなってきたよ…

ため息しかでないよ…

さ「いいツラとか言われたことないんで
ありがとうございます、でも私用事あるので」


「おいおい、せっかく教えてやったのに
めんどくせーな、いいから来いよっ」


さ「はぁ?!ふざけんじゃねーよ、クソジジィ!てめぇ人が下手に出たことをいい事に…
調子のんなバカ野郎!」


「てめぇこそ女のくせに生意気言ってんじゃねぇ!!!」


もう何よ!

時代劇やってる人はこんなにガラ悪いの?!

そんな悲しい事実知りたくなかった☜

て言うかほんとにここは時代劇なの…?

そんな疑問が頭によぎりながらも

男に引っ張られて連れていかれそうになる

さ「ちょっと!監督ーー!この役者なってませよ?!監督どこーー?!て言うか誰でもいいんで助けてくださいーー!!」