「言っておくが…
あのとき、お前の判断は正しかったぞ」

「あ、あのとき…?」


いつのときだ…?
僕、全てカーラさんに怒られてる記憶しかないんだけど…


「コランとの契約を断っただろ?」

「ああ…あのときですか…!」


僕はコランさんとの取引をしなかった
だって、コランさんが悪魔って知ったら
なんか怖くなって…

絶対に魂とか奪われるって思ったから…


「お前の言ったとおり
アイツは取引をして魂を奪う

そして自分の創った地獄に
一生、コランのペットとしてこき使われる

アイツは痛めつけて苦しみしか与えない

ましてや、転生なんて出来ねぇから
抜け出すことなんて出来ねぇ

もう殺してくれって感じだけど…
死んでるから、抜け出せない

アイツの地獄は
普通の地獄より、恐ろしくてツライぞ?

よかったな、アイツと契約しなくて」

「は、はい…っ!
本当に助かりました…っ」


怖すぎる…っ!
これなら、カーラさんに睨まれてる方が断然いい!!

コランさん…
あんな優しそうな感じなのに…

性格はきちんと悪魔なんだ…


「じゃあ、そろそろ行くか」

「……どこにですか…?」


カーラさんは、ベンチから立ち上がると
僕の方を向き言ってきた