でもある日突然、真面目に部活をするようになった。



不思議に思ったけれど、私は嬉しかった。



また一緒にプレーが出来る。



それが嬉しかったんだ。



ある日。



「話したいことがあるの。後で時間ある?」



マヤが話しかけてくれた。
でも話ってなんだろう?



そう思いつつも、



「良いよ。」



そう応えた。



部活の後、マヤと私は、校内にある、下駄箱へ向かうために、地下の長い階段を降りていた。



「アンタ、目障りなのよ。」



突然立ち止まったマヤの方から降りかかってきた声。



「え…?」



見上げてみると、冷たく、憎しみのこもった瞳をするマヤ。



「私のほうが上手いのに。私がキャプテンなのに。私が一番努力したのに。私が一番のはずなのに!!!!!何で皆はあんたの肩を持つのよ!?

私はアンタが嫌いよ。大ッキライよ。憎いのよ。私は試合で一番目立つ存在のはずなの。でも、アンタがいるから。アンタがいなければ、みんな私を敬う。だからさ、



バスケ部、辞めてくれない?」



「それは無…きゃあああああああ!!!」



それは無理。と言おうとした瞬間、突き落とされた。



ニヤリ、とした笑みを浮かべたマヤを見ながら………



…まだ40段はあるであろう階段から。