なっちゃんは周りを第一に考える。だからよく感情を殺すことがあった。
それに気づけるのは僕だけ。
だから僕はなっちゃんの傍にいなきゃ。

言わないけれどずっと思っていた。

好きだよ。

晴れ渡る青空、今日もなっちゃんと一緒に登校する。

教室へ入ると
『なつみ♡しょうま』
黒板に大きな相合傘。

こんな子供っぽいことして。呆れた。

なっちゃんは隣で固まっている。
助けなきゃ。

「誰が書いたか知らないけど、違うからね!僕らは幼なじみで、そんなこと絶対にないから!!」

これでもう大丈夫だよ、なっちゃん。

なっちゃんを見ると、泣いていた。

そんなに僕と相合傘書かれるの嫌だったの?

好きだったのは僕だけだったんだ。

悲しかった。けれどきっと、好きでもない僕と相合傘を書かれたなっちゃんは、もっと悲しかったのだろう。それがまた悲しくて....。