「だめ、かな?」


そう言って、首をかしげる守田くん。


すごく不安そうに見つめてくる。


ドキドキ

ドキドキ


と、高鳴る胸は、止まる事を知らない。


このまま付き合っちゃえば、楽だ。


忘れられたら、楽だ。


ものすごく、楽だ。


だけど、だけど。


それなのに……。


なんでだろう、栗生への気持ちを忘れたくない自分もいる。