「うん、全然いいんだよ?けど、なんだかこの頃梨勢ずっと、上の空だから。何かあったのかなあって思って。」


そう言って、心配そうに首をかしげる心菜に、私は優しく微笑んだ。


そっか、心菜に心配かけちゃってたんだな、私。


もう、言っちゃおうかな、心菜になら、伝えたいと思ってしまう。


「あのね、心菜。」

「うん」

「私、……」

「相田!!!!!」


”栗生が好きなんだ”、そう言おうとした私の言葉は、


「えっ?栗生くん?」


栗生本人に、かき消された。


「杉崎、久しぶり。…ちょい、相田来てくんね?」