栗生くんは、意外と小悪魔

「あのさ、栗生」

「ん？」

「相談、乗ってあげる。」

「え？」


栗生が、ポカンと口を開けて私を見つめている。


”相談に、乗る。”
この言葉が、私の口からなぜ出たのか？


もちろん、自分でもよく分かんない。


だけどね、これだけは言える事。


栗生には、笑っててほしい。


……んー、なんていうかね。


自分の好きな人だから、幸せになってほしい。


いや、でも、もちろん。


心菜の恋も応援してるから、
”相談に乗る”と言うよりは、グチを聞くって方向に行っちゃうのかな？


「いや、いいよ。」

「は？」