きゃらめるみるくてぃー

…あれ?
今名前呼んだ?


そーっと健さんの背中から覗くと…


『あ、流奈ぁ!!』


クラスメイトの流奈。


めちゃくちゃ仲がいい子。


あたしが名前を呼んだ事に安心したのか、健さんの緊張が溶けたのが分かった。


そして健さんはすぐケータイを出して電話をかけ始めた。


「もしも…」


健さんは話し出そうとした途中で口を開かなくなった。


不思議に思って振り向くと部屋の中から3人の男。


その内の1人が健さんの背中に張り付いている。


『何やって…!!』


そいつが離れると健さんの足元には赤い海。


…血?


健さんが持ってた携帯は手から滑り落ち、踏み潰された。


『健さん!!』


慌てて駆け寄る。


健さんは膝をつき、あたしの腕をつかんでグッと引き寄せた。


「走って…逃げ……龍さ…に……はやく」


途切れ途切れであたしにしか聞こえないように言った。


でもあたしは放心状態でその場から動けない。