「嬉しいです……。」


嬉しく、ないわけがない。



「よかった!」



純粋で、無垢な笑顔。



先輩はきっと知らないんだろうな。


ネックレス、指輪とかのアクセサリーを、異性にあげる意味……。



しかもおれは、純恋先輩が好きで……。



……抱き締めたい。



無性に今、そう思った。



「じゃ、今度こそまた。気をつけて帰れよ。」



ただ、それを実行することは出来なくて。



それでも何か

何か最後に、純恋先輩に言いたくて。



再びネコを抱き上げた先輩の後ろ姿に、言葉をこぼした。