そんなこんな会話してる内に、純恋先輩の家に着いたらしい。
「とりあえず今日は俺の家に連れて帰るよ。芦谷、今日はありがとな。」
「い、いえ。おれの方こそ……ありがとうございました。先輩と映画が見れて、嬉しかったです。」
今度はネコにじゃなく。
こっちを見て微笑んだ純恋先輩に、心臓がドクンと跳ねる。
「ふはっ、嬉しかったの? 楽しかった、じゃなくて?」
「……どっちもです。」
先輩を見てると、つい忘れてしまう。
男とか、女とか。
ただただ、〝岸和田純恋〟という存在に近付きたくなる。
それはおかしいことですか、先輩……。


