きっと、ていうか絶対
純恋先輩は知らない。
今日の映画はただの口実で、本当は先輩に会いたかったのが、本音だってこと。
上着の間から見えた先輩の少し赤い顔に、おれがドキドキしてたってこと。
今だって、肩同士が触れるこの距離感を、嬉しいと思ってるってこと。
「芦谷みたいに、大きくなりたいなー。」
先輩は知らない。
「先輩は、今のままでも十分カッコイイじゃないですか。」
「カッコイイとかじゃなくて。身長高いとさ、見える景色が違うじゃん?」
「カッコイイは認めるんですね……。」
おれがどんなけ、先輩のことが好きか。
「あんまり変わりませんよ。」
「うっそだー。」


