「そうなんだ。あー……と、君……。」 「遊瀬です。」 「遊瀬くん、芦谷借りていい?」 か、借りっ……!? 「あ、どーぞどーぞ。借りるどころかもらってやって下さい。」 和浩マジあとでシメる!! 「はは、ちゃんと返すよ。」 そう言うなり、先輩はおれの腕を掴んで教室から出ていく。 振り払うことも出来たけど、何だかそれはしてはいけないように感じて。 おれは黙ったまま、おれより小さいその背中について行った。