暖かなぬくもりと、懐かしい香り。
その全てが、”岸和田純恋“を包み込む。
「っ、やめろ……!!」
それがどうしようもなく怖くて、今にも自分が崩れてしまいそうで、
俺は何とか康介の腕から抜け出そうとするんだけど、康介はそれを許さない。
「……すみ。」
「すみじゃない!! 俺は男だ!」
「すみは、女の子じゃん。オレには分かる。」
「すみが好きだから。」
……好き?
好きって、何。
”好き“なんて、俺は…………
『純恋先輩!!』
あ…………
「芦谷……。」
「芦谷?」
ちがう、
もう俺は、知ってるんじゃないのか。
”好き“って感情も。
”傍にいたい“って思いも。
愛しいほどの、幸せも。


