「しょ、祥一くん……。」



やっと見つけることの出来た純恋先輩は、倉庫の中で倒れていた。


保健の先生が言うかぎり、多分精神的な不安とストレスと、倉庫内の冷えた空気にあてられてのことだった。



保健室に運ぶためにと、持ち上げた先輩の体を思い出す。



華奢な体だった。


いくら先輩が男っぽくても、体はやっぱり女そのものだった。



「ごめんなさい、芦谷くん。私今から職員会議があるのよ。もう大丈夫だと思うけれども、岸和田くんのこと見ててくれる?」


「あ、はい。大丈夫です。」



というか、元からそのつもりだったつーの。



「じゃあお願いね。」



そう言って、先生は保健室を出ていった。