「純恋……。おまえ、殺されてぇのか?」


「へ?」


「心の声がダダ漏れなんだよ!」



志島が俺の頭を叩く。


バシッ...って、あら、いい音。



「いてぇ……。」


「痛くしたからな。」



空手で黒帯取得してる奴が、ひ弱な一般庶民殴るなよな。



「もうおまえに情けはかけねえ、容赦なく行く。決めた。」



その言葉を聞いて、俺は志島に目を向ける。



ここは体育館の舞台裏だから、他よりちょっと薄暗くて、ハッキリとは見えなかったけど。


舞台の照明によって見えた志島の顔は、いつもよりずっと赤くて……。



心配、してくれたんだ……。