言い終わった時、すごく後悔の波が押し寄せてきた。あたしは、一体何を言ってるのだろうか。こんな事言っても何も意味ないのに。口からでた言葉は取り消せない。


「あたしが一昨日か昨日どっちか忘れたけど夏川に狂い木の所で質問した事覚える?それさ、あたしの立場を夏川に置き換えて夏川に質問してみたんだ。それじゃ、あたし先帰るってみんなに言っておいて。」


あたしはそう言って調度地上に着いた観覧車から降りた。なんでこんな事言っちゃったんだろう。馬鹿みたい…。そう思いながら携帯の電源を切ってあたしは結衣達にも何も言わずに遊園地から出た。地下鉄に乗り込み電車の窓から写ってる自分を見た。あの頃と何も変わってないな……。あたしはそう思いながら何も考えたくなかったからか無意識に鞄の中から普段は聞きもしないMDウォークマンを取り出し大音量で音楽を聞いた。幸いこの電車にはあまり人が居ないので音漏れしてても多少は大丈夫。今の気持ちとたまたま歌の歌詞が似ていて半分泣きそうになりながらあたしは音楽を聴き続けた。電車を降りた後も観覧車の中で言った事が頭の中でずっとループしてる。家に帰ろうとも思わなかったからあたしはそのまま少しずつ夕暮れに染まっていく街を見ながらどこにいこうかとも考えず街を歩いた。