私を見つめるその瞳は、相変わらず純粋だった。

だから、
「うん…」

思わず、首を縦に振ってうなずいてしまった。

私の方が年上なんだよね?

なのに伊地知くんの方が年上だと感じてしまったのは、私の気のせいなのだろうか?

「千沙さん、お腹が空きましたね」

そう思っていたら、伊地知くんがまた私に話しかけてきた。

「もう、子供じゃないんだから」

私は呆れながら言い返した。

やっぱり、伊地知くんは子供である。

「だって本当なんですもの。

何か食べたいものがありますか?」

伊地知くんが首を傾げて聞いてきた。