合コン、か…。

社会人になった以上、これから先もそんな機会がやってくるのかも知れない。

今回は予行練習だと思って、少しだけ参加をしてみるか。

「わかりました。

私、参加します」

そう言った私に、
「ありがとう、早瀬さん」

先輩は嬉しそうにお礼を言った。

正直なことを言うと、今回の合コンで思わぬことが起きるとは思ってもみなかった。


合コンは美味しいと評判のイタリアンレストランで行われた。

「カンパーイ!」

乾杯を合図に、合コンが始まった。

ただの数あわせである私は1番隅っこの椅子――それも入り口の近く――に座って、合コンの行方を見守っていた。