『わ、わたしの名前は…橋元美貴です…。』



「みきっていうんだ〜…へえ〜…」



彗くんは私の顔を見てニヤッとしている。





『な、なんですか?おかしいですか?』





「んーん。すごいいい名前じゃん。」






『楠木さん…』




「彗。」




『え…?』





「彗って呼んでよ。…美貴。」





『……っ!!!!』






顔がブワッと赤くなったのがわかった。



目の前にいる彗くんはまたニヤッと笑っていて、慣れてるんだと思いつつ私は喜んでしまった。





『で、でも…彼女いるんですよね…?』




「彼女?俺?いないよ?」




『でも、だって!この前電話した時、後ろから女の人の声が…』




「ふーん。なるほどね。それで電話切ったんだ?」




『え!?いや、あの、えっと、は…い…。』




「可愛いね、美貴。」




『!?…からかわないでください…っ』




彗くんは私の頭をクシャっと撫でて、嬉しそうにしている。




「彼女じゃなくて、マネージャー。女なんだ。」




ほら。って言って写真を見せてくる。




『ほんとだ…』




「安心した?」








*