公園であいつに約束の事を告げた日。
俺は久しぶりに夢を見た。
思い出したくない過去のお話だった。

「ねぇ、お母さん・・・・。」
「ん?どうしたの??」
「僕にはお兄ちゃんがいるんでしょ??どこにいるの??」

突然俺が言った事に母さんは少し困ったようだった。

「だれがいってたの??」
「お父さん。」
「そっか・・・・・。」

母さんはとても悲しそうな顔をしていた。
幼かった俺でもわかるくらいに。

「その子はね・・・、お母さんの子供じゃないの。」
「でも、お兄ちゃんなんでしょ?」
「お父さんの子供かな・・・。お兄ちゃんは・・・たぶん。お母さんが違うの。」
「よく・・・わかんないや。」
「ちょっと難しかったね。でも、日本に帰ったら会えるかもしれないね。」

母さんはそういったけど、やっぱりすごく悲しそうだった。