異聞三國志

「何と、そなたは別動隊か。」


「はい、その方が武勇に優れた関興殿にも守って頂けますし。」

「貴公には私の側にいて欲しかったのだが・・・。」

「閣下には姜維殿や費イ殿がおりまする。大丈夫ですよ。」


士郎は自分が歴史を変えてしまった以上、その歴史を自らの手でつくりたい、作れないまでも、つくる場にはいたいと思いはじめていた。


しかし、それは
“危険なところにはいかない”という理沙子との約束を反古にするものであった。


別動隊にいることは、敵の真っ只中に入ることであった。

こうして、北伐開始の時は刻一刻と迫っていた。