「ッ……」 ……でも、その手を取っていいのか あたしには分からなくて… 柊季の手を、ただ見つめていた。 ……しびれを切らしたのか 不意に柊季は、あたしの腕を掴んで 立たせてくれた。 「っ……」 「……ちょっと待ってて」 近くにあったベンチにあたしを座らせて ……柊季はどこかに行ってしまった。 そして…… 柊季の背中が……涙で滲む。