「ふっ……隠さなくてもええやろ!」


そんな楽しそうな声が耳に届き
あたしは拳をギュッと握りしめる。


「…お姉ちゃん?」


傍にいる子どもも、
心配そうにあたしを見つめている。


「…教えてあげればええやん!
中学の時は、関西最強ヤンキーやったって」


「……え?……ヤンキー…?」


頭上から、そんな柊季の声が聞こえた。


「……っ…」


あたしは思わず……唇を噛みしめる。