蹴りの衝撃で、 あたしは地面に倒れこんだ。 擦り剥いたのか…手や足がヒリヒリする。 「ッ…大丈夫?怪我ない?」 あたしは咄嗟に、子どもに声をかけた。 「僕は大丈夫…でもお姉ちゃんが血出てる…」 そう言った子どもは 今にも泣き出しそうだ。 「あたしは大丈夫だから…」 ……それにしても 子ども相手に、本当に許せない。 そんなことを思いながら ヤンキーたちを見上げる。