「そんじゃ帰るわ!またね!」 そう言って、あたしは 自宅方面へ歩き出した。 「おい茉実!」 真桐から名前で呼ばれたのは 初めてだったから、 思わず耳を疑ってしまう。 「え、あたし?」 振り返った直後に、 思わず問いかけてしまう。 「これやるよ」 そう言って、真桐は何かを投げた。 「おっと」 無事キャッチしたあたしは 真桐がくれたものを見つめる。