絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①

その衝撃でDの額が大きく凹んだのがわかった。


頭蓋骨が陥没したのだ。


Dは大きく目を見開き、その目はギョロリと白目をむいた。


自分の顔を守るようにガードしていた手は力を失い、涙もピタリと止まる。


つい先ほどまで5人いた男が、今はすでに3人になってしまった。


しかし、死体の数が増えれば増えるほど、客たちは沸き立つ。


拳を突き上げ「殺せ! 殺せ!」と、繰り返す。


「なんでこんなもの見なきゃいけないの……!」


夏子さんがそう言い、口に手を当てた。


その顔はさっきよりももっと青くなっていて、あたしは慌てて夏子さんの背中をさすった。


極度の緊張状態が続いていたためか、夏子さんはその場に嘔吐した。


このままじゃ生き残る気力が失われてしまう。


「無理に見なくていいと思います」


不意に、優也さんがそう言った。


夏子さんが苦しそうにむせながら、優也さんの方へ視線を移す。


「結果だけわかれば、きっと大丈夫」


「そうね……」


夏子さんはそう言い、モニターを背にして座りなおした。


あたしもそうしたかったが、画面を見ていないと誰が勝ったのかもわからない。