絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①

☆☆☆

それから、優也さんの投票が終わり、夏子さんの投票が終わり、昭代さんの投票が終わった。


残りは勲さん、ただ1人だ。


勲さんは余裕そうな表情を浮かべて引き出しへと向かう。


でも、その表情も一瞬にして焦りに変わった。


あたしと同じように、投票口をこじ開けようとしている音が聞こえてくる。


「無理だよ」


あたしは勲さんの背中に向かってそう言った。


勲さんが額に汗を滲ませて振り向いた。


「投票は一度きり。勲さんが言っていた通りだった」


あたしは淡々として口調でそう言った。


「そ……んな……」


目を見開き、青い顔で引き出しから遠ざかる。


「みなさん投票は終わったようですね。それでは写真を回収します」


スーツの男がそう言うと同時に、引き出しは閉まった。


重たい空気が部屋の中を包み込んでいる。


みんな、なにも言わなかった。


結果がそうなるか、それだけに自分の安否のすべてがかかっている。