玄関が閉まる音が聞こえた。 リビングからは物音がする。 本当に季蛍ちゃんいるんだ… 妙に緊張する気持ちとは反対に、唐突な睡魔に襲われる。 目を閉じようとした時、また吐き気がこみ上げてきた。 側の洗面器に手を伸ばすと、それを待っていたかのように吐き出してしまう。 いつまで続くのだろうか。 仕事がお休みだった季蛍ちゃんまで巻き込んでいるし…。