「陽、…ごめん」



泣き止んだ結を抱えながらソファの側に腰を下ろして、陽の背中にそっと手を当てる。



「はーるー?」



肩を揺すって何度か名前を呼んでみると、うっすらと目が開いた。



「ごめんね、遅くなって」



泣きそうなのを我慢しているのか、きゅっと唇を噛んでいる。




「…薬飲めた?」



そう言うと陽は首を横に振って、うっすら涙を浮かべる。



「何回も…吐いて…息、苦しくて…っ」




途切れ途切れに話す陽に、思わず聞き返す。



「…吐いた?」