大通りの店で夜ご飯をテイクアウトした。
恐ろしく小さい歩幅に合わせて歩いてくれる奏太が、いろんな話をしてくれた。
小さな患者さんの可愛かった話、同僚の面白い話、最近あった小さい話。
おまけに季蛍の天然話まであったので、休む暇なく笑っていた。
笑い疲れた、そのくらいだ。
「写真撮る」
街のイルミネーションを撮影する私を置いて、奏太が少し前を行く。
それを走って追いかけて、後ろから手を掴んだ。
「なにこれ?」って繋いだ手を持ち上げてさ、
わかってるでしょ、本当は。
「手だよ?」
「なんで繫いでるの?」
「繫ぎたいから」
「ふーん」
自宅に戻る帰り道がやけに短く感じられた。
もう少し遠ければよかったのに。


