目が覚めると同時に自覚する体の怠さ。
ずんと下腹部が重く、丸めていた体を半分に折る。
嫌な予感はきっと当たっているだろう。
リビングから物音がする。
随分と前にベッドから離れてしまった奏太を追う前に、つい再び眠りの中へ。
結局今まで寝てしまったんだ。
「愛香」
寝室のドアが開く音。
続いて奏太の声が聞こえる。
「起きた?」
「起きた…」
「今日出掛けるの?」
「うん…」
数日前から約束していた休日のお出かけ。
二人の予定が合うことは珍しく、特に奏太は休みがない。
だからドタキャンは絶対にしない…。
差し込む痛みに声が漏れた。
早めに薬を飲まないと体力が削られる。
重い腰を上げて上半身を起こすと、ドアの隙間から顔が覗いていた。
まだそこにいるとは思わなかったので、思わず声が出た。
「なに…」
「生理?」
「…たぶん」
あぁダメだ、
泣きそう。
「今日やめよ」
「やめないよ…」
絶対に予定は変更したくない。
慌ててベッドを降り、奏太の横を通り抜けてリビングへ。
心臓の鼓動と重なるように、下腹部が沈むように痛む。


