「い……ッ」
目を瞑って痛さに耐える凜の足首に、そっと触れる港の手。
「湿布貼って安静にして下さいって言われたのかな…」
ぼそりと呟いた港に大きな頷きを見せる凜。
「そう言えば安静にしててと言われました…」
凜が言ってた“医療用語いっぱい並べられて”とは何のことなのだろう。
「あれ?友達とヨガ行ったの誰?」
「…な、行ってない!」
「悪化させるためのヨガじゃないだろ?」
「…大丈夫だと思って」
「はは、足捻ってヨガはきついなぁ」
笑いながらパソコンへと戻った港は、呆れているように見えなくもない。
…俺が考えすぎなだけかもしれないけれど。
「ヨガは足が治るまでしばらくやらないでね、凜さん」
「あ…はい」