目が覚めた。
毛布に顔を埋め、湧き上がるものを堪える。
喉の奥に広がる不快感は、コントロール出来ない。
口をぎゅっと結んでいたが耐えきれず、唇を噛み締める。
我慢する他に方法はない。
顔を埋めているせいか呼吸もまともに出来ないが、今はそれどころではない。
ゆっくり呼吸を繰り返しているうちに、初めのような苦しさは引いていた。
唇は噛み締めたまま、そっと顔を上げる。
額にじんわりと滲む汗。
手のひらで拭い、体を起こす。
頭の痛みは──
まだ残っていた。
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