「凜、痩せたな?」 待合室で丸くなる凜を抱えて言えば、「最低」と小さな声が聞こえた。 診察室の扉を開けてもらって中に入ると、パソコンに食い入る港の姿。 凜の体を椅子に下ろすと、表情を歪めて視線を床に落とした。 「先生の前じゃ痛いって言わないんだ」 「…ッ芙羽!」 「んふふ、仲がいいことで。足、捻ったの?」 港が振り向いて聞いても、凜はじーっと港の方を見つめていた。