あまりの痛さに一度上半身を起こし、ぼやけた意識を徐々に戻す。


眠れていたかもわからない。


手元の時計を確認すれば、目を閉じてから10分も経っていなかった。





眠れない……。





水を浴びたかのような悪寒も引かず、力の入らない指先が虚しく携帯電話を掴み損ねた。


…コトン


そうしてベッドから落下したが、もう拾う気力はない。





せめて頭痛が和らげば…。






横たわると、自分の早い鼓動が聞こえる。




ドクン…ドクン…ドクン…





かと思えば、脈は徐々に落ち着きを取り戻した。


変動する脈拍が気持ち悪い…