「…ッゲホゲホ…ッゲホ…ッ、…ッハァ…」
意識の覚醒がはっきりしてくると同時に、全身に伝わる尋常ではない室温に思わず布団を剥いだ。
眠る前寒さでつけた暖房は、今となっては暑すぎる。
手探りでリモコンを操作し、暖房を消した。
暑さに加えて息苦しさまで感じる。
枕元の携帯電話を掴み、画面を点灯させて時刻を確認。
20時半か…。
一眠りすれば良くなるものだと思っていたが、体を起こす気にもならない。
頭を殴られているような痛みに、気管から肺にかけての微妙な違和感もある。
その違和感が、気持ち悪い。
それなりの体温と部屋が暖められたせいで、かなり体も脱水しているようだ。
けれど水を取りに行く気力はない。
喉の渇きを感じながら、ぼやけた画面を消灯させた。
…と、その時、携帯電話が振動する。
重たい瞼を再度開いて確認すると、メッセージを受信していた。
"もうすぐ着く"
………あぁ、そうだった。
今朝 約束してたんだっけ。