「疲れだと思うよ、だって休みないんでしょ?」
「…しょうがないよ、忙しい時期だから」
「そうだけど…」
久しく連絡を取っていなかった愛香からの連絡を受け、迷わず自宅に招いた。
電話越しで話を聞くよりも、直接会って話したいとそう思った。
愛香から連絡が来ることは滅多にないのだ。
とても不安になった。
「季蛍だって忙しいのに」
「いいの、私が会いたいって言ったんだから」
体調が少し優れない
と訴えた愛香の話を詳しく聞けば、なぜ病院に行かないのかと問い詰めたくなる内容だった。
続いた勤務で疲れも溜まっているのだと思う。
「奏太くんに相談したの?」
「…まさか」
「まさか…って、話さないわけじゃないんでしょ?」
「そんな相談したところで…、奏太は何も言わない」
「そんなことない…」
「向こうも仕事忙しいし」
「…」