シャワーから上がって来ると、陽はリビングでハーブティーを飲んでいた。


「薬は飲んだ?」


「飲んだ」




テーブルの上に、袋から出された喘息の薬を確認。


「おいで」


ひと声掛けて寝室へ行くが、陽は座ったままだ。


「今日朝から病院で疲れてると思うから。少し体休めた方がいいよ」


「…大丈夫だよ、先に寝てて?」


「放っておける訳がないだろ…」






背中を軽く叩くと、カップに残っていたハーブティーを口の中へ流し込んだ。


そうしてゆっくり立ち上がり、右手で俺の腕をぎゅっと掴む。





「…どうしても?」


「寝なくていいけど、ここにいるのはやめよう」


「……」


「体も冷えるし、…ね?」





渋々頷く陽と、寝室へ。